肩こりは筋トレで改善できる?デスクワークの女性がマッサージだけでは戻ってしまう理由と、肩まわりを鍛える正しい順番【トレーナー解説】
夕方になると、首から肩がガチガチ。マッサージに行くとその日はラクになるのに、数日たつとまた元どおり。デスクワークの方から、本当によく聞くお悩みです。
実は、肩こりはマッサージで「ほぐす」だけでなく、肩まわりの筋肉を「使えるようにする」ことが大切だと考えています。この記事では、厚生労働省の調査や研究をもとに、デスクワークの肩こりと筋トレの関係を、パーソナルトレーナーの立場からお伝えします。
結論
○ 肩こりは、女性の自覚症状で腰痛に次ぐ2位(厚生労働省 2022年)。男性の約2倍です
○ デスクワークの女性を対象にした研究では、肩まわりの筋トレで首・肩の痛みが大きく減りました。1日2分の筋トレでも効果が報告されています
○ おすすめは「ほぐす → 整える → 鍛える」の順番。ほぐすだけ、鍛えるだけでは戻りやすくなります
※しびれ・強い痛み・頭痛や吐き気をともなう場合は、筋トレの前に医療機関を受診してください。
目次
肩こりは女性の自覚症状で2位|男性の約2倍
厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査」で、病気やけがなどで自覚症状のある人(有訴者)の症状を見ると、女性は1位が腰痛、2位が肩こりでした。
肩こりの有訴者率(人口千人あたり・2022年)
出典:厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」図17
女性は男性の約2倍。2019年の調査では、女性の1位は肩こり(人口千人あたり113.8人)でした。「肩こりくらいで」と思われがちですが、これだけ多くの人が抱えている悩みです。
デスクワークで肩がこる理由
肩こりの原因はひとつではありませんが、デスクワークの方に多いのは次のような状態です(当ジムの見解)。
パソコンやスマホを見る姿勢のまま何時間も動かないと、首や肩の筋肉はずっと同じ力で頭や腕を支え続けます。
画面に顔が近づくと、頭が前に出て背中が丸くなります。首の後ろから肩にかけての負担が増えやすい姿勢です。
腕を前に出した姿勢が続くと、肩甲骨を寄せたり下げたりする背中の筋肉を使う機会が減ります。使わない筋肉は弱くなり、首や肩の上のほうばかりががんばる状態になりがちです。
姿勢のクセは、猫背・巻き肩の治し方や、セルフチェックできる姿勢タイプ診断でも確かめられます。
マッサージ・整体だけだと戻りやすい理由
マッサージや整体で筋肉がほぐれると、その場ではラクになります。ほぐすこと自体は、とても大切です。
ただ、ほぐしたあとにいつもと同じ姿勢で、同じ筋肉の使い方に戻れば、こりもまた戻ってきます。ARISANFITでは、こりを根本から変えるには筋力不足を解消することが欠かせないと考えています。筋肉は体を動かす唯一の器官で、正しく使える筋肉が増えれば、同じ姿勢でも一部の筋肉だけに負担が集中しにくくなるからです(当ジムの見解)。
トレーナーの視点
「肩がこるから、肩をもむ」だけでは、こりを生んでいる使い方は変わりません。ほぐして動きやすくした状態で、弱っている背中や肩甲骨まわりを鍛える。この順番にすると、体の変わり方がまったく違ってきます。
研究では「1日2分の筋トレ」でも首・肩の痛みが減った
デスクワークの肩こりと筋トレについては、デンマークの研究チームが働く人を対象に調べています。
ポイントは2つあります。ひとつは、体を動かすだけの運動より、痛む場所のまわりを狙った筋トレのほうが効果が大きかったこと。もうひとつは、1日2分という短い時間でも、続ければ変化があったことです。
もちろん研究の結果がすべての人に当てはまるわけではありません。それでも、「肩こりはもむもの」から「肩まわりを鍛えて予防するもの」へ、考え方を少し変えてみる価値はあると思います。
デスクワーク中にできる3つのこと
痛みがない範囲で、仕事の合間に取り入れやすいものを紹介します。
トイレや飲み物を取りに行くついでで大丈夫です。同じ姿勢を区切るだけでも、首や肩の負担は変わります。
座ったまま胸を軽く張り、肩甲骨を背中の真ん中に寄せて、そのまま下に下げます。5秒キープを数回。肩をすくめないのがコツです。
画面が低いと、頭が前に出やすくなります。目線がまっすぐになる高さに近づけるだけでも、姿勢がラクになります。
自己流の筋トレで、かえって肩がこる人の共通点
やりがちなNG(当ジムの見解)
✕ 肩をすくめたまま重さを持ち上げる:首から肩の上のほうばかりに力が入り、こっている場所をさらに使ってしまいます
✕ 背中を丸めたまま腕だけで引く:鍛えたい背中や肩甲骨まわりに効かず、腕と首が疲れるだけになりがちです
✕ 痛いのに、我慢して続ける:痛みが出る動きは、いったん中止してください
正しく鍛えるポイント
○ 首や肩の力を抜いた状態で、背中から動かす:肩甲骨を寄せる・下げる動きを意識します
○ 軽い負荷から始める:研究でもゴムチューブを使い、少しずつ負荷を上げていました
○ フォームを見てもらう:肩がすくんでいるかどうかは、自分ではなかなか気づけません
こんなときは、まず医療機関へ
次のような場合は、肩こり以外の原因が隠れていることもあります。筋トレやマッサージの前に、医療機関に相談してください。
- 腕や手にしびれがある、力が入りにくい
- じっとしていても強く痛む、だんだん悪くなっている
- 頭痛や吐き気、めまいをともなう
- けがのあとから痛む、発熱がある
通院中の方や、持病がある方は、運動を始める前に主治医にご確認ください。
ARISANFIT式|ほぐして、整えて、鍛える
ARISANFITでは、肩こりに悩む方にも体を見てからメニューを決めます。姿勢や肩甲骨の動き、筋肉のバランスを確認せずに、一律のメニューで始めることはしません。
こり固まった筋肉をゆるめて、動かしやすい状態をつくります。池袋店・東高円寺店では整体、渋谷店ではコンディショニングにも対応しています。
姿勢のクセや、肩甲骨の動きの左右差を確認し、正しい位置で動かせるようにします。
弱っている背中や肩甲骨まわりを、フォームを一回ごとに確認しながら鍛えます。肩がすくむクセも、その場で直します。
ダイエットが目的の方も、肩こりや姿勢の悩みを一緒にご相談いただけます。食事も、専属トレーナーが日々チェック。食べても飲んでもストレスフリーで、綺麗に変わる方法を一人ひとりに合わせて考えます。
トレーナーの視点
肩こりで来られる方の多くは、「運動は苦手」「何をすればいいか分からない」とおっしゃいます。会員様の約8割は運動初心者の女性です。いきなり重いものは持ちません。まずは、あなたの肩がどう動いているかを一緒に確かめるところから始めましょう。
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よくある質問
Q. 肩こりは筋トレで改善できますか?
A. 改善が期待できます。デスクワークの女性を対象にした研究(Andersen ら 2008年)では、首・肩まわりを狙った筋トレを10週間続けたグループで、いちばん強い痛みが約79%減りました。ただし、しびれや強い痛みがある場合は、まず医療機関を受診してください。
Q. 肩こりの筋トレは1日どれくらいやればいいですか?
A. 研究では、ゴムチューブを使った筋トレを1日2分、週5日、10週間続けただけでも、首・肩の痛みが減ったと報告されています(Andersen ら 2011年)。短い時間でも、続けることが大切です。
Q. マッサージや整体だけではだめですか?
A. ほぐすこと自体は大切ですが、ほぐしたあとに同じ姿勢や筋肉の使い方に戻ると、こりも戻りやすくなります。ARISANFITでは、ほぐして、姿勢を整えて、弱っている筋肉を鍛える順番をおすすめしています。
Q. 筋トレをしたら、かえって肩がこりました。
A. 肩をすくめたまま重さを持ち上げると、首から肩の上のほうばかりに力が入り、こりやすくなることがあります。痛みが出る場合はいったん中止し、フォームを専門家に確認してもらうのがおすすめです。
Q. ARISANFITで肩こりの相談はできますか?
A. できます。無料体験で姿勢や肩甲骨の動きをチェックし、池袋店・東高円寺店では整体、渋谷店ではコンディショニングも組み合わせながら、オーダーメイドのトレーニングを体験できます。
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参考文献・出典
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」III 世帯員の健康状況(図17 性別にみた有訴者率の上位5症状)
- Andersen LL, et al. Effect of two contrasting types of physical exercise on chronic neck muscle pain. Arthritis Rheum. 2008;59(1):84-91.(PubMed)
- Andersen LL, et al. Effectiveness of small daily amounts of progressive resistance training for frequent neck/shoulder pain: randomised controlled trial. Pain. 2011;152(2):440-446.
※2026年11月3日確認。

