女性の1日の摂取カロリーの目安|年齢別の一覧と、ダイエット中の計算方法【トレーナー解説】
「ダイエット中は、1日に何kcalまでなら食べていいの?」
ネットで調べると「1,200kcal」「1,500kcal」など記事ごとに違う数字が出てきて、結局どれが自分に合うのか分からない。そんなご相談を、体験にいらっしゃる方からよくいただきます。
こんにちは。渋谷・東高円寺・池袋で「食べて綺麗に痩せる」を指導している、パーソナルジムARISANFIT代表トレーナーの小河原です。結論から言うと、1日の摂取カロリーの目安は、年齢と活動量でほぼ決まります。この記事では、国の基準(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」)の数字をもとに、女性の年齢別の目安と、ダイエット中の計算方法をまとめました。
結論
体重を保つための目安は、ふつうの活動量の女性で1日約1,950〜2,050kcal(18〜64歳)です。
- 活動量が低い人は約1,700〜1,750kcal、高い人は約2,250〜2,350kcal
- 痩せるには、この目安から少しだけ減らします。体脂肪1kgを減らすのに約7,000kcalが必要なので、1か月に1kg落としたいなら1日あたり約230kcal(ごはん茶碗1杯=150gで約234kcal)が出発点です
- 減らしすぎると、体脂肪だけでなく筋肉も落ちやすくなります。食べる量は減らしすぎず、筋トレで筋肉を守るのが、リバウンドしにくい進め方です
※この数字は「体重を維持する目安」で、個人差があります。2〜4週間の体重やウエストの変化を見ながら調整してください。
まず知っておきたい|摂取カロリーの目安が決まる仕組み
人は何もしなくても、呼吸や体温の維持でエネルギーを使っています。これが基礎代謝です。1日のエネルギー消費の内訳は、おおよそ次のとおりです。
1日のエネルギー消費の内訳(目安)
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動とエネルギー代謝」。個人差があります。
つまり、1日に必要なエネルギー(=食べてちょうどいい量)は、基礎代謝 × 身体活動レベルで決まります。国の「食事摂取基準」の推定エネルギー必要量も、この考え方で計算されています。
ここで大切なのは、その数字は「体重を保つ量」であって、「痩せる量」ではないということです。痩せるためには、ここから少しだけ減らす必要があります(第5章で計算します)。
女性の年齢別|1日の摂取カロリーの目安(一覧表)
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の、成人女性の推定エネルギー必要量です。体重を維持する目安として使われる数字で、身体活動レベル(低い・ふつう・高い)で3段階に分かれています。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(参考表2 推定エネルギー必要量、表3 基礎代謝量基準値)。基礎代謝量は、国が定めた参照体重(18〜29歳51.0kg、30〜49歳53.3kg、50〜64歳54.0kg、65〜74歳52.6kg)で計算した参考値で、あなた自身の値とは異なります。75歳以上は低い1,450kcal、ふつう1,750kcalです。
妊娠中・授乳中の方へ
妊娠中・授乳中は上の数字に付加量(妊娠初期+50kcal、中期+250kcal、後期+450kcal、授乳中+350kcal)が必要で、ダイエットのための食事制限は行いません。体重管理は、かかりつけの医師・助産師に相談してください。
この表を見て「思ったより多い」と感じた方も多いはずです。ダイエット中に1,200kcalなどの低い数字がよく紹介されますが、女性の維持の目安は2,000kcal前後です。そこから「食べない」方向に大きく振るのではなく、ほんの少し減らすことが、続けやすく戻りにくい進め方になります。
あなたの活動量は「低い・ふつう・高い」のどれ?
食事摂取基準では、活動量を次のように分けています。
出典:同報告書 表5「身体活動レベル(カテゴリー)別にみた活動内容と活動時間の代表例」。
トレーナーの視点|迷ったら「ふつう」から
デスクワーク中心で、通勤や買い物で歩く程度なら「ふつう」から始めるのがおすすめです。同じ報告書の注にも、エネルギーの過不足は体重やBMIの変化で評価するとあります。つまり、表の数字はあくまで出発点で、2〜4週間続けて体重・ウエストが動かなければ、数字を調整するのが正しい使い方です。
目標カロリーの計算ツール
年齢と活動量、減らしたい体脂肪の量と期間を選ぶと、目標の摂取カロリーの目安が出ます。上の表と、「体脂肪1kgを減らすのに約7,000kcal」という厚生労働省の目安だけで計算しています。
※体質や体組成は反映されない、あくまで目安のツールです。妊娠中・授乳中の方、持病のある方、医師から食事の指示を受けている方は、このツールを使わず医師の指示に従ってください。
目標カロリーを、あなたの体に合わせて決めませんか?
ツールの数字は、年齢と活動量だけで出した平均的な目安です。ARISANFITの体験では、体の状態・普段の食事・生活リズムを見ながら、あなたに合った食べる量と、筋肉を守る筋トレを一緒に決めます。
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痩せるための計算|維持の目安から「いくつ」減らすか
厚生労働省の資料でも、体脂肪1kgを減らすのに必要なエネルギー量は約7,000kcalとされています。そのため、減らす量はこう計算します。
計算式
減らしたい体脂肪(kg)× 7,000kcal ÷ 期間(日数)= 1日に減らすkcal
例:3か月(90日)で2kg → 2 × 7,000 ÷ 90 = 約156kcal/日
「230kcal」と聞くと、イメージしにくいかもしれません。目安として、ごはん茶碗1杯(150g)が約234kcalです(文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の精白米めし156kcal/100gから計算)。農林水産省の「食事バランスガイド」では、お菓子・嗜好飲料は1日200kcal程度が目安とされているので、間食や甘い飲み物を見直すだけでも、このくらいの量になります。
「7,000kcal」の計算どおりには進みません
体脂肪1kg=約7,000kcalは便利な目安ですが、計算どおりに体重が減り続けるわけではありません。研究者が体重の変化を数理モデルで検証した報告(Hall KD ほか, Lancet 2011)では、こうした単純な計算は長期の体重変化を実際より大きく見積もりやすいと指摘されています。体重が減ると体が使うエネルギーも減るため、変化は時間とともにゆるやかになります。
だからこそ、最初に大きく減らすより、少しだけ減らして、続けながら見直すほうが、結果的に近道です。
減らしすぎはNG|筋肉が落ちて、戻りやすくなる理由
「早く痩せたいから、思いきり減らす」。気持ちはよく分かります。ただ、食べる量を減らしすぎると、落ちるのは脂肪だけではありません。
肥満ぎみの中高年(50歳以上の男性と閉経後の女性、BMI25超)を対象にした52件の研究をまとめた系統的レビューでは、食事制限だけで体重を減らした群の81%が、減った体重の15%以上を除脂肪体重(筋肉などの脂肪以外の組織)として失っていました。運動を組み合わせた群では39%でした(Weinheimer EM ほか, Nutrition Reviews 2010)。
減った体重の15%以上が「除脂肪体重」だった群の割合
出典:Weinheimer EM, Sands LP, Campbell WW. Nutr Rev 2010(52件の系統的レビュー。対象はBMI25超・50歳以上の男性と閉経後女性)。若い女性に同じ数字が当てはまるとは限りませんが、運動が筋肉を守る方向に働くことは共通しています。
筋肉が減ると、困ることがあります。安静時のエネルギー消費のうち、骨格筋は約22%を占め、加齢に伴う基礎代謝の低下は主に骨格筋量の減少によるとされています(厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」)。筋肉が落ちた状態で食事を元に戻すと、同じ量でも以前より太りやすくなります。これが、食べない・減らしすぎるダイエットで戻りやすくなる理由のひとつです。
逆に、筋トレは筋肉を守る方向に働きます。筋力トレーニングについてまとめたレビューでは、運動習慣のない成人は10年で筋肉が3〜8%減ること、10週間の筋トレで除脂肪体重が約1.4kg増え、安静時代謝が約7%上がり、体脂肪が約1.8kg減ったことが紹介されています(Westcott WL, Curr Sports Med Rep 2012)。
ARISANFITの考え方|「減らしすぎない」「たんぱく質と筋トレは減らさない」
- 国の基準で、18〜64歳の女性のたんぱく質の推奨量は1日50gです(食事摂取基準2025年版)。毎食に肉・魚・卵・大豆製品を入れましょう。
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人に筋力トレーニングを週2〜3日と勧めています。
- 当ジムでは、基礎代謝量(上の表の参考値)を大きく下回る食事はおすすめしていません。※「基礎代謝量以下にしてはいけない」と定めた公的な基準を、私は確認できていません。これは、上の研究と指導経験からのトレーナーとしての判断です。
次の方は、ダイエットの前に医師に相談してください
- BMIが18.5未満(低体重)の方。やせは、骨粗しょう症や貧血、月経機能の低下などのリスクを高めるとされています(東京都「TOKYO女子けんこう部」)
- 持病がある方、薬を飲んでいる方、妊娠中・授乳中の方
- 月経が止まった、めまいや立ちくらみが続く、食事のことが頭から離れない方
今日からできる3ステップ
摂取カロリーの決め方
自分の「体重を保つ量」を決める
第2章の表で年齢と活動量の数字を確認します。迷ったら活動量は「ふつう」から。
減らすのは「少しだけ」。たんぱく質と筋トレは減らさない
計算ツールで出た量(まずは1日100〜250kcal前後)を、間食や甘い飲み物から見直します。主食を抜くのではなく、毎食のたんぱく質は残してください。
2〜4週間ごとに見直す
体重は毎日ではなく週の平均で、ウエストや写真と合わせて確認します。動かなければ、減らす量を少し調整します。体重が動かなくても見た目が変わることがあります。
体重の見方については、体重が減らないのに見た目が痩せた理由で詳しく解説しています。食べているのに体重が動かないときは、食べてないのに痩せない原因は7つもあわせてご覧ください。
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よくある質問
Q. 女性の1日の摂取カロリーの目安はどれくらいですか?
A. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、体重を維持する目安(推定エネルギー必要量)は、活動量がふつうの女性で、18〜29歳が1日1,950kcal、30〜49歳が2,050kcal、50〜64歳が1,950kcal、65〜74歳が1,850kcalです。活動量が低い場合は1,650〜1,750kcal、高い場合は2,050〜2,350kcalです。これは痩せるための量ではなく、体重を保つ目安です。
Q. ダイエット中は1日何kcalにすればいいですか?
A. 体重を保つ目安から、減らしたい体脂肪の量(kg)× 7,000kcal ÷ 期間(日数)で求めた量を減らします。例えば30〜49歳でふつうの活動量の方が、3か月で体脂肪2kgを減らしたい場合は、1日約156kcal減らし、約1,890kcalが目安です。体脂肪1kg=約7,000kcalは目安で、実際の体重は計算どおりには減らないため、2〜4週間ごとに見直してください。
Q. 1日1,200kcalなど、かなり低いカロリーにしても大丈夫ですか?
A. おすすめしていません。成人女性の維持の目安は1,650〜2,350kcalの範囲で、それを大きく下回る食事を続けると、脂肪だけでなく筋肉も落ちやすくなります。50歳以上の男性と閉経後女性を対象にした52件の研究のまとめでは、食事制限だけの群の81%が、減った体重の15%以上を除脂肪体重として失っていました(Weinheimer ほか, 2010)。持病がある方や極端な食事制限を考えている方は、始める前に医師に相談してください。
Q. 摂取カロリーを基礎代謝量より低くしてもいいですか?
A. 「基礎代謝量を下回ってはいけない」と定めた公的な基準は、私が調べた範囲では確認できませんでした。ただ、基礎代謝量は活動しない状態で使うエネルギーなので、これを大きく下回る食事は筋肉を落としやすいと考え、当ジムではおすすめしていません。目安の基礎代謝量は、食事摂取基準の参考値で18〜29歳1,130kcal、30〜49歳1,170kcal、50〜64歳1,120kcalです(参照体重での値で、個人差があります)。
Q. 1か月に何kgまで減らしていいですか?
A. 日本の公的な資料で、月あたりの上限の数字は確認できませんでした。米国CDCの情報(厚生労働省 海外情報サイト e-JIM に翻訳が掲載)では、1週間に約0.45〜0.9kg(1〜2ポンド)の緩やかなペースで減らした人のほうが、体重を維持しやすい可能性があるとされています。この記事の例(1か月に体脂肪1kg)は、週あたり約0.25kgで、この範囲に収まります。
Q. 食べたカロリーはどのくらい正確に数えればいいですか?
A. 完全に正確に数える必要はありませんが、私たちは自分の食事量を少なく見積もる傾向があります。健康な閉経前女性538人を対象にした研究では、BMI25以上のグループで摂取エネルギーの過少申告が大きく、お菓子やクリームなどが特に少なく申告されていました(Park HA ほか, 2007)。飲み物や調味料も含めて2週間ほど記録し、実際の量を知ることから始めるのがおすすめです。
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参考情報について
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(エネルギー):推定エネルギー必要量・基礎代謝量・身体活動レベル(2026年10月7日確認)。
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:体脂肪1kgを減らすために必要なエネルギー量は約7,000kcal、成人の筋力トレーニングは週2〜3日。
Weinheimer EM et al. Nutr Rev 2010/Hall KD et al. Lancet 2011/Westcott WL. Curr Sports Med Rep 2012/Park HA et al. Nutr Res Pract 2007。
基準値は改定される場合があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
厚生労働省 食事摂取基準(2025年版)エネルギー(PDF)
厚生労働省 身体活動・運動ガイド2023 情報シート(PDF)
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